衛生管理者はどんな仕事内容?
第一種と第二種のどちらが良いの?
勉強時間はどれくらいかかるの?
衛生管理者の難易度はどれくらい?
衛生管理者になるメリットはあるの?
こんな疑問にお答えします。
- 衛生管理者は企業にとって必要不可欠な理由
- 衛生管理者の主な3つの仕事
- 衛生管理者資格の一種と二種の違い
- 衛生管理者試験の受験資格
- 衛生管理者の勉強時間
- 衛生管理者の難易度は?合格率は年々低下している?!
- 衛生管理者取得の4つのメリット
こんにちは。
この記事を書いている かとひで です。
私はこんなひと。
- 1975年生まれ、高卒
- 第1種衛生管理者を一発合格
- 製造業で安全衛生に携わること15年
- 現役の衛生管理者
衛生管理者の難易度は?勉強時間は?取得後の仕事内容と役割、メリット
衛生管理者は「社会的ニーズがとても高い」と言われています。
その理由は、常に50人以上が働いている職場で職種や業種に関係なく、必ず1人以上は設置義務が法律で定められている点です。
今注目を集めている、衛生管理者試験の難易度、職場での役割・受験資格・資格取得のメリットを解説していきますので、興味のある方は最後までご覧ください。
衛生管理者は企業にとって必要不可欠な理由
事業場規模ごとに必要な衛生管理者の数が法律で定められています。
●事業場の規模によって必要な衛生管理者の人数一覧表●
事業場の労働者数 | 衛生管理者の選任数 |
---|---|
50人以上~200人以下 | 1人以上 |
200人超~500人以下 | 2人以上 |
500人超~1000人以下 | 3人以上 |
1000人超~2000人以下 | 4人以上 |
2000人超~3000人以下 | 5人以上 |
3000人超 | 6人以上 |
常時50人以上の従業員が働く事業場では、「労働安全衛生法」により衛生管理者を1人以上設置することが義務付けられています。
衛生管理者の役割は、仕事をする人の健康と労働災害から身を守ることです。
工事現場や製造業などでは、危険な作業も多く、労働災害が発生する恐れがあります。
熟練の労働者でも、経験豊富ではありますが、労働衛生の正しい知識を持っているとは限りません。
ですので、衛生管理者が必要になるのです。
例えば、衛生管理者の仕事内容と役割は、下記のようなものがあります。
- 危険や健康障害の防止
- 安全または、衛生的な教育訓練
- 健康保持のために定期的な健康診断
- 労働災害の原因の調査と、再発防止対策の定着
- 保護具や救急用具の点検・整備
- 設備や原材料、作業行動に起因する、危険性や有害性の調査
- 労働衛生計画の作成・実施・評価・改善
- 照明・温度・換気などの労働環境の改善
- メンタルヘルスケア
だからこそ、職場づくりのエキスパートである衛生管理者が必要不可欠なのです。
衛生管理者の主な3つの仕事内容や役割
衛生管理者の主な仕事は大きく分けて3つあります。
- 社員の健康を管理する
- 職場の環境を管理する
- 快適な職場をつくる
衛生管理者としての主な仕事内容や役割は、上記の3つが挙げられます。
では、実際の業務内容はどういったものなのか、詳細を次に解説していきます。
社員の健康を管理する
事業場の社員の健康状態を把握し、一人一人に適した健康管理を実施します。
主な内容としては下記のようなことです。
- 定期健康診断
- 特殊健康診断
定期健康診断は、会社で継続的に働くことができるように、従業員の健康状態を管理します。
ですので、測定した数値が基準値から外れていたら、該当する従業員に外部医療機関へ問診を促す場合もあります。
会社側としては、安定した労働力を確保することも大事ですので、従業員の健康状態を管理することは重要になります。
職場の環境を管理する
職場で働く従業員がミスやケガを起こさないように、職場環境づくりを管理します。
- 照明、湿度・温度の空調管理
- 休憩時間の確保、休憩室の設置
- 騒音、振動の健康障害
- 有害物質の取り扱い
従業員がミスを起こさない、ケガや事故が発生しない環境づくりはとても大事です。
衛生管理者は、常に働く現場を意識して、環境づくりに努めます。
快適な職場をつくる
従業員が職場で気持ちよく仕事ができるように、快適な職場をつくります。
- 作業効率の向上
- 品質向上
モノづくりの現場などは、作業効率を向上し、品質を上げていける職場づくりが大切です。
積極的に職場改善を提案し、各担当と共に組織の上層部と話し合って、リーダーとして活躍します。
衛生管理者の第一種と第二種の違いとは? 試験の難易度や仕事内容、役割の違いはあるのか
衛生管理者には、第一種と第二種があります。
●第一種衛生管理者として活躍できる業種
- 農林蓄水産業
- 製造業、運送業、鉱業、建設業
- 電気業、ガス業、水道業
- 自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業 など
●第二種衛生管理者(有害業務を扱う製造業は範囲外になります)
- 情報通信業
- 金融・保険業
- 卸売・小売業 など
第一種と第二種の違いは何だろう?
どちらを受ければ良いのかしら…
衛生管理者の試験において、第一種と第二種の違いや、どちらを受けるべきかとお悩み中の方は、下記の記事を参考にしてください。
衛生管理者試験を受けるための受験資格
衛生管理者の試験を受けるにあたって、受験資格が必要です。
下記に受験資格について記載しています。(最終学歴+実務経験年数)
- 大学卒業+実務経験1年以上
- 高校卒業+実務経験3年以上
- 学歴不問 実務経験10年以上
※最も多い受験資格の組み合わせを掲載しています。すべての受験資格の条件ではありません。
詳しくは「公益財団法人 安全衛生技術試験協会」の受験資格に掲載されています。
最終学歴に対しての実務経験年数が異なります。
実務経験については、「公益財団法人 安全衛生技術試験協会」に定められている13項目に該当すれば大丈夫です。
受験資格と実務経験については、下記の記事で紹介していますので、もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
衛生管理者試験の勉強時間について 「難易度は高いのか?」
衛生管理者試験の難易度は、国家試験の中でそんなに高くない部類に入ります。
第一種衛生管理者の試験合格率でも、約45%はあります。
しかし第一種衛生管理者の試験は5科目もあり、全体的にまんべんなく点数を取っていかないと足切りに引っかかり不合格になります。
ですので、5科目のうち苦手科目があると、いつまで経っても合格しない試験でもあります。
下記に関連記事を記載しておきます。
そこで、第一種衛生管理者の勉強時間(期間)はどれくらい費やせばいいのでしょうか?
個人差はありますが、3ヶ月から半年間は考えておくことが一般的です。
衛生管理者は、一夜漬けで何とかなるという試験ではありませんので、毎日コツコツと積み上げていくことをおすすめします。
●関連記事
衛生管理者は一夜漬けで合格できる!?勉強期間について伝えたい5つの事
衛生管理者の難易度は?合格率は年々低下している?!
衛生管理者の試験は、年々難しくなっており、合格率は下がっています。
ここ10年間を比較しても、10%ほど合格率が低下しています。
国家試験の中では、比較的取得しやすい資格に入りますが、難しくなっているのは確かです。
一発では合格しない資格になりつつあり、詳しい内容を記事にもしていますので、これから受けられる予定がある方はご参考までに。
衛生管理者の合格率は年々低下!難しくなった?一発では受からない?!
人気資格なので参考書もたくさん出ています。
「どれを選んだら良いんだろう・・・」と、悩んでいる方は「テキスト・過去問ランキング」をご覧ください。
自分に合ったものが一番良いので、テキストを選ぶときの参考にしてみてください。
「一人では合格する気がしない!」、「何から進めたら良いかわからない・・・」という方は、「おすすめ通信講座」をご覧いただき、参考にしてみてください。
独学ではちょっと難しいと感じている方は、ぜひ通信講座もご検討されてはいかがでしょうか?
無料の資料請求もありますので、まずは通信講座の内容を資料で確認してからでも良いでしょう。
\ まずは行動してみよう /
衛生管理者取得の4つのメリット
社会的ニーズが高い
衛生管理者は、社会的ニーズが高い国家試験と言われています。
しかし、衛生管理者の資格取得者が少なく、法律で設置義務があるにも関わらず、未達成の企業が多数存在している現状です。
有資格者が足りない状況だからこそ、希少価値の高い国家資格だと言えるでしょう。
受験のチャンスが多い
衛生管理者の試験は、全国7か所のセンターで実施しています。
東京や大阪の人口が多い地域では、毎月1回以上実施しているセンターもあります。
民間試験でも年に半年に一度、試験日が設定されている場合がほとんどですが、衛生管理者の試験は毎月実施されています。
ですので、国家試験でありながら、毎月受験する機会があるので、合格しやすい資格と言えます。
申し込みをしても、すぐに試験を受けることができない場合もあるので、下記の記事で確認してみてください。
衛生管理者の試験日はすぐに満員になる⁉申し込み状況を確認しておこう!
昇進・昇格につながり、資格手当も期待できる
衛生管理者の職務は、従業員の健康管理や、職場の環境管理の把握や改善活動です。
これらは、管理職が身に着けておくべき考え方であり、求められる人材像です。
ですので、衛生管理者として会社で活躍することは、管理職として能力を備えているということをアピールできます。
ですので、昇進・昇格に大いにつながります。
例えば、全国安全週間に職場を巡視する際には、衛生管理者として会社全体を把握し、安全面に不安がある場所や、衛生的に問題がある箇所を該当部署に改善指示を出します。
衛生管理者として選任されることにより、その他大勢の従業員を抜け出し、会社全体を見守る企業側の人間として扱われます。
もちろん、衛生管理者の試験取得により、資格手当が定められている企業は多数あります。
資格取得のみの方と、衛生管理者として任命された方とでは、資格手当の額が異なってきます。
衛生管理者の資格手当については、下記の記事に詳しく書いています。
【衛生管理者】取得後の資格手当はいくら?昇進・昇格に影響するの?
転職や再就職に役立つ
衛生管理者は、従業員が50人以上の規模の企業には、必ずいなくてはいけない存在になります。
しかし、現状では急成長の会社での人材不足、人事異動や定年などで、その事業場において不足している状況が頻繁に発生しています。
常に不足ぎみの衛生管理者は、転職や再就職の際にも、職務経歴書の記載事項や面接時の企業に対して、必要な人材だと大きくアピールできます。
【解説】衛生管理者の資格はなぜ、転職や再就職に有利と言えるのか?
【まとめ】衛生管理者試験の難易度、仕事内容、役割、メリット
- 衛生管理者は企業にとって必要不可欠な理由
- 衛生管理者の主な3つの仕事
- 衛生管理者資格の一種と二種の違い
- 衛生管理者試験の受験資格
- 衛生管理者の勉強時間
- 衛生管理者の難易度は?合格率は年々低下している?!
- 衛生管理者取得の4つのメリット
衛生管理者の難易度、仕事内容や役割を解説しています。
詳細は、各項目ごとにリンクしている記事でご確認ください。
試験概要や、取得のメリットなども記載しているので、衛生管理者の試験についても網羅できると思いますので、ご参考になれば幸いです。
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