
衛生管理者は第1種と第2種があるけど、なにが違うの?
どっちを取得した方が良いの?
このような質問にお答えしていきます。
- 業務内容の違い
- 試験科目の違い
- 問題数の違い
- 合格率の違い
- 試験手数料と試験時間は同じ
- 第1種衛生管理者を取得するべき!
こんにちは。
この記事を書いている かとひで です。
私はこんなひと。

- 1975年生まれ、高卒
- 第1種衛生管理者を一発合格
- 製造業で安全衛生に携わること15年
- 現役の衛生管理者
衛生管理者には、第1種衛生管理者と第2種衛生管理者があります。
第1種と第2種では「何が違うのか」、「どっちを取得すればいいのか」をこの記事で解説していますので、最後までお読みください。
【衛生管理者】第1種と第2種の違いは?どっちを取得するべきか

衛生管理者とは、50人以上の労働者を使用する事業場において、安全衛生業務のうち衛生面に係わる技術的なことを管理するために選任された人です。
衛生管理者は、第1種・第2種ともに労働者の衛生面を管理する業務内容になります。
主な職務としては、労働者の健康障害を防止するために活動します。
衛生管理者として、労働者の健康面に関しての業務に携わることに違いはありませんが、事業場や会社が「有害物質」を取り扱っている場合には、第1種衛生管理者が必要になります。
衛生管理者試験を受けるのなら、すべての業種に対応している第1種衛生管理者がおすすめです。
第1種衛生管理者に一発合格はこれで決まり!おすすめのテキストと過去問
『業務内容の違い』【衛生管理者】第1種と第2種の違いは?

第1種衛生管理者免許を有する者は、すべての業種で衛生管理者として活躍できます。
人体に悪い影響を及ぼす「有害物質」を扱う業種は、第1種衛生管理者免許が必要です。
- 農林蓄水産業
- 製造業、運送業、鉱業、建設業
- 電気業、ガス業、水道業
- 自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業 など
第2種衛生管理者は、有害業務の試験科目がないので、有害業務と関連の少ない事業場に限定されます。
- 情報通信業
- 金融・保険業
- 卸売・小売業 など
『試験科目の違い』【衛生管理者】第1種と第2種の違いは?

衛生管理者での第1種と第2種との違いとしては、有害業務の科目の有無になります。
第1種衛生管理者は5科目、第2種衛生管理者は3科目になります。
第1種衛生管理者の試験科目は有害業務を含む5科目からなります。
- 関係法令(有害業務)
- 労働衛生(有害業務)
- 関係法令(有害業務以外)
- 労働衛生(有害業務以外)
- 労働生理
第2種衛生管理者の試験科目は有害業務を含まない3科目となります。
- 関係法令
- 労働衛生
- 労働生理
『問題数の違い』【衛生管理者】第1種と第2種の違いは?

第1種・第2種衛生管理者試験の問題数と各科目の配点を表にしました。
第1種衛生管理者の試験は、各科目の問題数と配点は下記の表に記載しています。
試験科目 | 問題数 | 1問配点 | 配点計 |
---|---|---|---|
関係法令(有害業務) | 10問 | 8点 | 80点 |
労働衛生(有害業務) | 10問 | 8点 | 80点 |
関係法令(有害業務以外) | 7問 | 10点 | 70点 |
労働衛生(有害業務以外) | 7問 | 10点 | 70点 |
労働生理 | 10問 | 10点 | 100点 |
5科目合計 | 44問 | ―― | 400点 |
第2種衛生管理者の試験は、1科目ごとに10問あり、1問10点で30問出題されます。
試験科目 | 問題数 | 1問配点 | 配点計 |
---|---|---|---|
関係法令 | 10問 | 10点 | 100点 |
労働衛生 | 10問 | 10点 | 100点 |
労働生理 | 10問 | 10点 | 100点 |
3科目合計 | 30問 | ―― | 300点 |
さらに、衛生管理者の試験には1科目ごとに合格基準点(足切り点数)があり、かつ全科目の合計点数での合格基準点(足切り点数)があります。
1科目ごとに40%以上を満たし、なおかつ、合計点数を60%以上を満たす
上記のふたつの条件を、両方満たしていないと合格にはなりません。
『合格率の違い』【衛生管理者】第1種と第2種の違いは?
例として、2019年~2017年、3年間の衛生管理者試験の合格率について表にしました。
10%ほど合格率の違いがあります。
2019年 | 2018年 | 2017年 | ||
---|---|---|---|---|
第1種衛生管理者 | 46,8% | 44,2% | 45,0% | |
第2種衛生管理者 | 55,2% | 52,4% | 54,9% | |
第1種衛生管理者が合格率が低い理由としては、
- 暗記が必要な有害業務の科目がある
- 5科目あり、勉強する範囲が多い
- 受験者数が多い
- 試験当日欠席者が多い
『試験手数料と試験時間は同じ』

試験手数料は6,800円
衛生管理者の受験料については、「労働安全衛生法に基づく免許試験手数料」によります。
学科試験は、一律同額となっています。
第1種、第2種衛生管理者ともに、試験手数料として6,800円です。
試験時間は3時間
衛生管理者試験の試験時間は、第1種、第2種衛生管理者ともに3時間あります。
第1種衛生管理者の試験は44問で、第2種衛生管理者は30問です。
経験上、第1種衛生管理者試験でも3時間の試験時間は長く感じていましたし、他の受験生も1時間ほどで退出していました。
試験時間においては、充分すぎるほどありますので、心配いりません。
『第1種衛生管理者を取得するべき!』第1種と第2種の違いは?

衛生管理者の試験はどちらを取得すれば良いのでしょうか?
第1種衛生管理者の方が良いです。
第1種衛生管理者はすべての業種に対応しているので、会社の新事業の拡大や、今後転職した先の会社でも対応できるから有利です。
しかし、第2種衛生管理者試験にない「有害業務」は、有害物質や有機溶剤の名称や特性などの暗記する内容も多く、取っつきにくい科目になります。
また、第1種衛生管理者の試験を検討されているのなら、有害業務を含む5科目ありますので、勉強時間はかなり掛かると考えておくべきでしょう。
以上のことをふまえても、すべての業種に対応している第1種衛生管理者をおすすめします。
【衛生管理者】第1種と第2種の違いは?どっちを取得するべきか
- 業務内容の違い
- 試験科目の違い
- 問題数の違い
- 合格率の違い
- 試験手数料と試験時間は同じ
- 第1種衛生管理者を取得するべき!
衛生管理者の第1種と第2種の違いを解説してきました。
最後にまとめとして本記事の内容を再度記載しておきます。
すべての業務に対応している第1種衛生管理者の取得が望ましいですが、みなさんの仕事の内容に合った方を取得すれば良いと思います。
コメント