
泌尿器ってどう読むの?どこのこと?
腎臓のことってむずかしそう…
尿の成分が問題に出るの?
このような質問にお答えしていきます。
- 泌尿器(ひにょうき)系の役割について
- 腎小体(じんしょうたい)
- 尿細管(にょうさいかん)
- 尿の成分
- 泌尿器系の疾患(しっかん)
こんにちは。
この記事を書いている かとひで です。
私はこんなひと。

- 1975年生まれ、高卒
- 第1種衛生管理者を一発合格
- 製造業で安全衛生に携わること15年
- 現役の衛生管理者
私がどうやって第1種衛生管理者に一発合格できたのかを含めて、労働生理 泌尿器系【腎臓・尿】編についてを本記事でしっかり解説していきますので、最後までじっくりと読んでみてください。
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衛生管理者【労働生理】 泌尿器系『腎臓・尿』出題傾向を徹底分析!
過去出題傾向:
腎臓(じんぞう)の構造と尿(にょう)の成分の出題が大半です。
特に、腎小体(じんしょうたい)の糸球体(しきゅうたい)とボウマン嚢(のう)の構造とはたらきはよく出題されているので、必ず解答できるようにしておきたい。
<問題>
腎臓又は尿に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)血中の老廃物は、尿細管からボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出される。
(2)血中の蛋白質は、糸球体からボウマン嚢に濾し出される。
(3)血中のグルコースは、糸球体からボウマン嚢に濾し出される。
(4)原尿中に濾し出された電解質の多くは、ボウマン嚢から血中に再吸収される。
(5)原尿中に濾し出された水分の大部分は、そのまま尿として排出される。
労働生理【腎臓・尿】
公表問題 令和2年上期 問39
解答:(3)
解説:
「✖」(1)本文中の尿細管は誤り、糸球体が正解。
「✖」(2)血中の蛋白質(タンパク質)と血球は濾し出されない。
「○」(3)記述通り。
「✖」(4)本文中のボウマン嚢(のう)は誤り、尿細管(にょうさいかん)が正解。
「✖」(5)尿細管から再吸収され、残りが尿として排出される。
「泌尿器系の役割」 【労働生理】泌尿器系『腎臓・尿』
ヒトの体の泌尿器(ひにょうき)系の役割ってご存じでしょうか?
泌尿器とは、腎臓(じんぞう)・尿管(にょうかん)・膀胱(ぼうこう)からなり、尿の分泌と排泄(はいせつ)を行なう器官のことです。
- 腎臓 ➡ 尿を作り出す
- 尿管 ➡ 膀胱に尿を運ぶ
- 膀胱 ➡ 尿を一定量ためる
- 尿道 ➡ 膀胱から尿を排泄する
泌尿器とは、腎臓で尿が作られ、排泄するまでの器官を言います。
※補足として、尿ができるまでを解説します。
有害なアンモニア、老廃物(血液中)➡尿素(肝臓)➡尿(腎臓)
- 有害なアンモニアや老廃物(ろうはいぶつ)が体内に発生します。
- 有害なアンモニアは、肝臓(かんぞう)で害の少ない尿素(にょうそ)につくり変えられます。
- ヒトの体には不要な尿素は、腎臓に送られて血液中から濾し出されて尿となります。
「腎小体」 【労働生理】泌尿器系『腎臓・尿』

腎小体(じんしょうたい)は、糸球体(しきゅうたい)とボウマン嚢(のう)からなります。
- 糸球体(しきゅうたい)➡毛細血管が毛玉みたいに集まったもの
- ボウマン嚢(のう)➡糸球体を包み込む袋のようなもの
尿素や不要物を含む血液が糸球体に運ばれてくると、ボウマン嚢によってろ過されます。
こうして濾し出されたものを原尿と言います。
- 尿素
- 水分
- 電解質(塩分)
- 栄養分(糖分)
濾し出されないものもよく出題されるので、必ず覚えておきましょう!
「尿細管」 【労働生理】泌尿器系『腎臓・尿』
腎小体からつづく尿細管(にょうさいかん)では、原尿に含まれている水分・電解質(塩分)・栄養分(糖分)が血液中に再吸収される。
この仕組みにより、ヒトの体内の水分量や塩分の濃度が調節されている。
原尿のうち、尿細管で再吸収されなかった成分が尿になる。
腎臓と尿管の接続部分から尿管を経て、膀胱に送られて、やがて体外に排泄される。
「尿の成分」 【労働生理】泌尿器系『腎臓・尿』
尿の成分は、水分が約95%を占めており、残りの5%は固形物である。
尿は淡黄色の液体で、健康な状態の尿は弱酸性を示す。
「泌尿器系の疾患」 【労働生理】泌尿器系『腎臓・尿』

尿蛋白(にょうたんぱく)
尿の成分はヒトの体の健康状態をよく反映しているので、国や企業で実施されている健康診断の中で、尿検査が広く行われています。
- 腎臓の機能が低下すると、尿中にタンパク質がもれ出す
- 尿蛋白が陽性の場合、腎臓・膀胱・尿道の病気が疑われる
尿糖(にょうとう)
尿に糖がもれ出している状態のこと。
- 糖を摂取しすぎ、基準値を上回ると、高血糖(こうけっとう)になる
- 高血糖(こうけっとう)により、血液中の糖が再吸収されずに、尿の中にもれ出す
ただし、高血糖を伴わなくても尿糖が陽性(+)になる場合があります。
- 体質的な腎性糖尿(じんせいとうにょう):腎臓の再吸収の障害
- 糖尿病(とうにょうびょう):膵臓(すいぞう)の障害
尿素窒素(にょうそちっそ)「BUN」
※「BUN」:blood(血液) urea(尿素) nitrogen(窒素)
血液中の尿素に含まれる窒素成分をいいます。
- 血液中の尿素に含まれる窒素(ちっそ)成分
- 蛋白質が利用された残りカス
- 腎臓の機能が低下にともない、ろ過しきれない分が血液中に残る
- 腎臓の機能が低下すると、尿素窒素の数値が高くなる
衛生管理者【労働生理】 泌尿器系『腎臓・尿』まとめ

労働生理の泌尿器系の項目では、腎臓(じんぞう)の構造と尿(にょう)の成分の出題が大半です。
繰り返しになりますが、腎小体(じんしょうたい)の糸球体(しきゅうたい)とボウマン嚢(のう)の構造とはたらきはよく出題されています。
- 泌尿器(ひにょうき)系の役割について
- 腎小体(じんしょうたい)
- 尿細管(にょうさいかん)
- 尿の成分
- 泌尿器系の疾患(しっかん)
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